JETに認められた品質、PV幹線向け高圧アルミケーブル

2025年4月21日付で、GBPが開発・製品化した高圧アルミケーブルはがJET認証を取得しました。

「一般財団法人 電気安全環境研究所（JET）」の認証は、国内の高圧機器および電線・ケーブルに対して極めて厳格な基準を設けております。構造試験／通電試験／耐電圧試験／耐久試験など、複数の評価項目をすべてクリアする必要があります。

高圧アルミケーブルに対するJET認証は日本初、かつ業界初となるため、非常に厳しい審査プロセスと検証試験が求められました。

今回の取得により、GBPの革新的な技術性に加え、品質・安全性においても第三者機関による客観的な評価を受けた製品であることが証明されました。今後は、これまで実現が困難であった太陽光発電所における高圧PV幹線のアルミ化を推進してまいります。お客様の銅線盗難リスクの回避や、ケーブルのコスト削減に貢献いたします。

実は一番狙われやすい設備は...

太陽光発電所のケーブル盗難で一番狙われやすい設備は、「高圧PVケーブル（幹線）」です。

高圧PVケーブルは下記の特徴があり、絶好のターゲットと言っても過言ではありません。

・太く、長いため高値で売れる
・発電所内を長距離にわたって敷設されており、大量に盗みやすい
・地中のハンドホールやラック内に集中的に設置されているため、効率的に盗める
・夜間は停止しているため、安全に盗める　
・発電所は、基本的に無人なので下見をする事が出来る

そのため、PV幹線は「盗難対策として、当該PV幹線のアルミケーブル化が強く望まれていました。しかしながら、次の理由で「アルミケーブル」は、国内では実現出来ていませんでした。

なぜないの？1500Vアルミケーブル

結論：電技違反だから。1500VのPVケーブルは太陽光発電所に限った特別な仕様要求となっており、導体芯線に対して高い引張強度と耐久性が要求されています。しかしアルミ導体は、引張強度が低く要求条件を確保できず、実用化には至っていませんでした。
つまり、太陽光発電所に特有の1500V高圧ケーブルという用途において、アルミケーブルはこれまで「使いたくても使えない」存在であったのです。

遮へい層付きアルミケーブル＝高圧アルミケーブルの開発

日本国内の高圧ケーブルは遮へい層（シールド）付き構造であることが標準的な条件とされいます。（※太陽光発電所での使用される1500Vの高圧直流（DC）PVケーブルは、この要件が適用除外とされています）そのため、GBPでは1500V高圧PV用途にも対応可能な「遮へい層付きアルミケーブル（定格3300V）」を製造販売しました。

開発にあたっては複数の技術的工夫を組み合わせ

・高電圧に対応する遮へい層一体型のケーブル設計
・水トリー対策を施したEEタイプ製造方式
・長期的な耐候性と絶縁性能を両立する高機能絶縁材料の採用
・電磁ノイズの抑制と接地設計を考慮した遮へい構造の最適化

PV幹線の銅線盗難のリスクを大幅に低減

実は太陽光発電所のケーブル盗難で一番狙われやすい設備は、「高圧PVケーブル（幹線）」です。アルミケーブルを使用すれば、犯人が銅ケーブルではないと認識して犯行が諦める可能性が高くなります。

ケーブルのコスト削減

銅と比べてアルミは材料費が安く、ケーブル自体のコストも抑えることが可能です。銅導体ケーブルと同等の性能を保つためにアルミケーブルの径が太くなりますが、それでも弊社が対応している案件では、総コストは銅ケーブルより安価になるケースがほとんどです。特に大規模な電力設備においては、その効果は顕著です。

アルミケーブルソリューションとして、ハイブリッド端子と圧着工具を独自開発・提供しています。ぜひ併せてご検討ください。

ハイブリッド端子

異種金属（アルミ × 銅）の接続における電蝕（腐食）リスクを回避する、ハイブリッド端子。現状設備を流用したアルミケーブル化が可能です。

詳細はブログで：なぜ必要なの？アルミケーブル用ハイブリッド端子が求められる理由

太線対応の圧着工具

アルミ化に伴い太線化が進む中、最大400sqクラスの大断面アルミケーブルにも対応できる、専用の圧着工具をラインアップしています。

詳細はブログで：最大400sqまで、アルミケーブルに特化した電動油圧圧着工具のどこがすごい？

アルミケーブル導入にご興味がある方は、お問い合わせください よりご連絡いただきますようお願いします。